住友不動産と聞くとどのようなイメージを持つでしょうか?
一昔前は、グリーンを分譲マンションの外観のイメージカラーにしていましたが、現在はブラックのシックな色合いのマンションを多く分譲する大手不動産会社です。
今回は住友不動産の仲介部門である「住友不動産販売株式会社」の特徴を解説します。
住友不動産販売ってどんな会社?
住友不動産販売は、1975年に設立された大手不動産仲介会社です。
3,500名以上の社員が在籍しています。
「Step」という商号を昔から使っておりますので、電車の中吊り広告やインターネット広告で見たことがある方も多いのではないでしょうか。
住友不動産販売は、首都圏を中心に北は北海道、南は九州まで、全国に直営の店舗を構えており、その数271店舗(2019年現在)と直営店の数では不動産会社ナンバー1の店舗数を誇ります。
ここ10年の成績を見ても仲介件数、売上、店舗数ともに右肩上がりを続けています。
2019年の仲介件数は4万件弱で、700億円規模の仲介売上がある三井不動産リアルティ、東急リバブルに次ぐ日本第三位の不動産仲介会社です。
売買件数
仲介収益
売買仲介店舗数
エリア | 仲介店舗数 |
---|---|
北海道エリア | 8 |
東北エリア | 5 |
首都圏エリア | 154 |
東海エリア | 18 |
関西圏エリア | 73 |
中国エリア | 7 |
九州エリア | 6 |
合計 | 271 |
住友不動産販売の強み
住友不動産販売は個人の売買仲介を主力事業としておりますが、それ以外に賃貸仲介、法人向けの事業も行っており、オフィス仲介やM&Aのコンサルティングも行う総合不動産仲介会社になります。
では、住友不動産販売が他社とは違うう一番の強みはどのような部分でしょうか。
店舗数の多さに現れている通り、住友不動産販売の一番強い部分は圧倒的な個人の売買仲介です。
数年前から給与におけるインセンティブの割合が少なくなったことから、トップセールスマンの独立が増えていましたが、それでも一人一人の営業力はとても強いです。
売れ筋の販売物件の売却案件受託や旧住友不動産分譲マンションの特徴を熟知していることから、特に旧住友不動産の分譲マンションの購入者を見つけてくることが上手な会社です。
数年前に不動産業界全体で顧客の囲い込み、いわゆる両手取引が問題になりました。
この問題は、売れ筋の物件の販売を任された不動産会社が自社で買主も見つけることができれば、売買価格の6%分の仲介手数料を得ることができることから、自社の顧客には積極的に紹介するものの、他社から物件の問い合わせがあった場合には、すでに契約予定などと伝えて、他社の顧客にその物件を購入されることがないよう恣意的に操作していました。
残念ながら、大手不動産会社では、このようなことが日常的に行われていました。
特に住友不動産販売の場合は、レインズという不動産会社が顧客に物件を紹介するための不動産検索サイトにわざと汚い販売図面を掲載したり、カラーではなく、白黒の販売図面を掲載したりと、他社の不動産会社の顧客が販売資料を見た際に、印象を悪くするような手法をあえて取っていたこともありました。(現在は、そのようなことはなく、カラーの綺麗な販売図面が掲載されています)
このように少し汚い商習慣が過去にありましたが、それでも住友不動産販売が上述したようなパワープレイができたのは、住友不動産販売が自社で買主を見つけることができて、売主に迷惑がかかることがないように圧倒的な営業力があったからと考えられます。
バーチャルステージングサービス
現在、住友不動産販売が売却依頼を受託するために注力しているのが、バーチャルステージングサービスです。
バーチャルステージングサービスとは、360度カメラで室内の隅々まで撮影したデータにホームステイジャーがCGでインテリアや家具を設置して、インターネットから家具を含めたイメージパースを確認できるシステムです。
空室の部屋よりも実際に住むイメージが沸くため、購入検討者の印象が良くなり、問い合せが増える効果が見込めます。
バーチャルステージングサービスを利用するためには、住友不動産販売と専属専任媒介契約を締結することや、4,000万円以上の販売価格であることなど、条件はありますが評判はとても高いです。
また、今ではどの不動産会社でも実施していますが、実際の家具を設置して、内覧時に住むイメージを膨らませるホームステージングも住友不動産販売は積極的に活用しています。
住友不動産販売の弱み
住友不動産販売の強みが個人の売買仲介である一方で、実は弱みも売買仲介であると言えます。
売買仲介は多く、圧倒的な営業力を誇りますが、強みの部分でも記載した通り、数年前までは顧客の囲い込みを行うなど、少し強引な営業手法が目立ちました。
顧客によっては、住友不動産販売の営業マンをあまり好まない人がいることも事実です。
体育会系の営業マンが多いこともあり、しつこく営業の電話やメールが来ることがあります。
好みではない物件にも関わらず、強引に契約に導くような営業トークをされることや、急いで売却したいわけではないのに、問い合せが少ないことを理由に販売価格を下げることを強いられることもあるようです。
住友不動産販売の評判・口コミ
住友不動産販売の利用者による口コミや評判は、今後サービスを利用する上で参考になるのでいくつか紹介します。
今回は「Yahoo知恵袋」「NAVERまとめ」「Twitter」より住友不動産販売について参考になる口コミ・評判を抜粋しました。
住友不動産販売の利用者による良い口コミ・評判
- 住友の営業力は本当に高くて、想像より高く売れました
- 積極的に提案してくれるので素敵な物件と出会うことができた
- やっぱり住友のブランドは安心できる
住友不動産販売の利用者による悪い口コミ・評判
- 営業がかなり強引で疲れる
- 販売価格を強引に下げようとするので本当にウザい
- すぐに結果を出そうとするので長期勝負したい人は向かない
こんな人は住友不動産販売で不動産を売買するのがおすすめ
結果にコミットする営業マンが多いので、富裕層で細かいことはあまり気にせずに売却を任せることができる人は、住友不動産販売へ売買手続きを任せることがおすすめです。
また、自分でこの物件が本当に自分に良いのか、販売価格はこの金額で妥当なのかなど、不動産に関する意思決定ができず、第三者的な目線で背中を押してもらいたい単身女性なども住友不動産販売に任せることがいいでしょう。
旧住友不動産の分譲マンションの知識量と売買実績は圧倒的に多いので、住友不動産の分譲マンションの売買に興味がある人は、住友不動産販売に委託することが無難です。
特に都心最大の供給数である港区港南のワールドシティタワーズ(総戸数4,000戸の大規模マンション)は、旧住友不動産分譲のマンションであることから住友不動産販売が最も注力している物件です。
不動産価格が下落中!?売却を検討している方はお早めに!
不動産価格は景気の動きに大きく左右されます。
公示地価のグラフを見ると、景気の先行指標といわれる株価の動きと同じような形を描きながら少し遅れる形で推移していることからも明らかです。
問題は景気後退の時期です。
消費増税への反動減対策が切れる時期と、オリンピックの終わりがちょうど重なる2020年夏を境に景気が悪化し始めるという見方が大勢です。
実は、不動産の価格下落はすでにスタートしています。
「かぼちゃの馬車問題」に代表されるように、資金力の乏しいサラリーマンに無理やりフルローンを付けて買わせていた投資用不動産が下落に転じました。
不動産売却を検討している方は、イエウールを使って無料で価格の査定をしてもらうことが大切です。
また、売却を検討していなくても、自分が住んでいる不動産の適正価格を知ることは大切なことなので一度、調べてみることオススメします。