ハワイ不動産を購入する際にローンが組めるのかについて気になっていませんか?
日本はローンを組んで不動産を購入する方が世界的に見ても多い傾向にあるので、ハワイ不動産の購入を検討する際に知っておきたいという人も多いかと思います。
このページでは、各行の住宅ローンについてどこよりわかりやすく解説します。
また、ハワイ不動産など海外の不動産を購入する際の融資についても紹介します。
このページでわかること
- 日本の住宅ローンの仕組みについて
- 世界各国の住宅ローンについて
- ハワイ不動産を購入する際の融資について
住宅ローンの金利・仕組みについて
日本人がローンを組んで不動産を購入する率が高いのは、諸外国と比較しても圧倒的に金利が低いからです。
住宅ローンの場合、現在は大手都市銀行の他、ネット銀行も台頭し、金利や融資手数料、団体生命保険の内容など、各行にて条件面を比較検討することできます。
大手都市銀行の安心感もありますが、ネット銀行の金利の低さ、地方銀行ならではの特典など銀行ごとにそれぞれ特徴があります。
それでは、まず簡単に各行の借入れ条件、金利、特徴を比較してみましょう。
日本の銀行の借入れ条件、金利、特徴
金融機関 | 借入可能額 | 年齢条件 | 変動金利 | 特徴 |
三井住友銀行 | 100万~3億円 | 20~70歳未満 | 0.625% | 住替えローンあり |
みずほ銀行 | 50万~1億円 | 20~71歳未満 | 0.525% | 長期固定金利プランが充実 |
三菱UFJ銀行 | 30万~2億円 | 20~70歳未満 | 0.625% | 女性向け特典あり |
りそな銀行
埼玉りそな銀行 |
50万円~3億円 | 20~70歳未満 | 0.525% | 女性向け特典あり |
三井住友信託銀行 | 100万円~1億円 | 20~66歳未満 | 0.525% | 女性向け特典あり |
ソニー銀行 | 500万~2億円 | 20~65歳未満 | 0.407% | 融資後に複数の金利をミックスできる |
じぶん銀行 | 500万~2億円 | 20~70歳未満 | 0.397% | 圧倒的な低金利 |
千葉銀行 | 10万円~1億円 | 20~70歳未満 | 0.600% | 団信が充実 |
横浜銀行 | ~1億円 | 20歳以上 | 0.505% | 会員制サービスがあり
各種優待特典あり |
※金利は2019年7月の適用金利
ここでは比較しやすく、住宅ローンの利用者の60~70%が利用する変動金利で金利を比較しています。
数年前から変動金利の底打ち感が出ておりましたが、まだ上がること兆候は出ておらず、むしろ若干金利が下がるトレンドとなっています。
特にじぶん銀行は0.4%を下回る金利になりますので、住宅ローン控除を利用すれば金利はゼロ、若しくは住宅ローン控除の還付額でお釣りが出て来る場合も借入条件によってはあります。
変動金利は急に返済額が上がることがないよう、5年間は返済額が一定になりますが、年に2回金利が見直されますので、長期に及ぶ住宅ローンの場合は、金利上昇リスクが変動金利を選択する上で、一番の懸念事項となります。
そのため、変動金利が向いている方としては、借入額が少ない、借入期間が短い(早期繰り上げ返済をする)、将来の収入増加が見込め、余裕を持った資金計画を立てることができる人にお勧めです。
一方、長期固定金利の代表としてフラットがあります。
これは住宅金融支援機構が提供する融資となり、一番の特徴は金利が変動しないため、毎月の支払い額が一定であり、将来のライフプランが立てやすいということです。
フラット35の場合、借入れ額が売買価格の90%以下であれば、1.18~1.87%の金利、90%超であれば1.62~2.31%の金利と借入れ額90%を境に変動します。
その他、借入れ期間が20年のフラット20や最長50年まで借入れ期間を伸ばすフラット50もあります。
尚、フラットの場合、借入れ可能額は8,000万円までという制限がございますが、住宅金融支援機構が提供する住宅用の融資になりますので、民間の金融機関が提供する住宅ローンより審査基準が少し緩く、住宅ローンが一般的に年収の7倍ほどまでのができるのに対し、フラットは年収の10倍ほどまで融資が組めると言われています。
海外銀行の借入れ条件、金利、特徴
では、ハワイ不動産に対しての融資を次に見ていきましょう。
日本の金融機関が提供する変動金利が一律1%を割り込んでいるのに対し、アメリカで主流となる30年固定金利は5~5.5%前後で推移しております。
日本の投資用不動産のローンでも2%台で融資を組める金融機関がありますので、アメリカの金利は非常に高い傾向にあります。
しかし、これはアメリカの金利が高いのではなく、実は日本の金利が低すぎるのです。
世界主要都市の30年固定金利で比較しますと、カナダもアメリカと同じように5.5%ほどとなり、フランスは少し低く3.8%、オーストラリアでは7%ほどになります。
ブラジルでは12%、何とロシアでは15%ほどの金利となります。
世界的に見ても日本の金利は圧倒的に低いため、地震などの天災リスクはありますが、アメリカやその他諸外国のファンドが日本の不動産を購入しているのはここに理由があります。
ハワイ不動産を購入する際の融資について
実際にハワイ不動産を購入する際の融資について説明していきます。
ハワイの金融機関から借りることもできますし、日本の金融機関から借りることもできます。
それぞれについて解説していきますが、現時点ではSBJ銀行で借りることをおすすめします。
ハワイの金融機関から借りる
金利は日本と比較しますと高くなりますが、日本人でも融資を組んでハワイ不動産を購入することはできます。
ハワイ最大手のファーストハワイアンバンクでは日本人のローン担当者もおりますので、全て日本語にて手続きが可能になります。
しかし、日本の金融機関とは借入れ条件が少し異なり、借入れ可能額は売買価格、若しくは不動産鑑定額の50%ほどが上限となり、対象不動産にフルキッチンが完備されていることも条件の一つとなります。
実はアメリカではフルキッチンの定義が金融機関にて定められており、冷蔵庫があること、電子レンジ・オーブンがついていること、コンロが四つ口であることなどが挙げられます。
このフルキッチンの定義に当てはまらないコンパクトなお部屋になると借入れをする方の属性に関わらず、そもそも融資を組むことができないというケースもあります。
日本の金融機関から借りる
日本の金融機関も2017年頃からハワイ不動産を担保にした不動産ローンを提供しています。
金融機関は融資を出し、不動産を購入してもらうことで金利収入を得ることが収益源となりますが、万が一借入れをした人が破産をした場合は、融資を出した不動産を担保に取り、資金回収をすることになります。
しかし、ハワイなどアメリカでは不動産価値の算出が困難である上、借入れをした人が破産をした場合の資金の回収が容易ではないことに日本の金融機関はアメリカの不動産ローンに消極的でしたが、2017年に東京スター銀行がハワイ不動産に対する融資を開始しました。
当時は米ドル建てのローンで金利5%ほど、日本円で3~3.5%ほどの金利がありましたので、ハワイの現地金融機関よりも条件が良かったことからハワイでセカンドハウスを探す日本人から大変注目をされました。
東京スター銀行の次に融資を始めたのは山口県が地盤の西京銀行であり、株式会社日本保証というファイナンス会社とタッグを組み、ハワイ不動産の融資を開始しました。
ハワイ不動産を購入される方は東京や神奈川、埼玉、千葉などの関東圏や名古屋、大阪、福岡などの都心部の方が多かったため、西京銀行という名前にピンとくる方はあまりおりませんでしたが、フリーマガジンを使ったマーケティングなどを行い、日本円建てで2.8%の低金利である点を大きく打ち出し、当時はとても注目されました。
実際に2017年から2018年にかけ、西京銀行で70件以上の融資を手掛け、40億円以上の融資を提供してきました。
2018年の日本人のハワイ不動産の購入総額が800億円弱ほどだったので、5%ほどの資金が西京銀行を通して、流入された資金であることになります。
その後、西京銀行はハワイ不動産への融資で得たノウハウを生かし、手軽に減価償却案件が購入できるテキサスやロサンゼルス、ラスベガスがあるネバダへも事業を拡大し、150件以上の融資を手掛け、1年ほどで70億円以上の融資を提供するまでになりました。
この西京銀行の融資の魅力はもう一つあり、基本的に売買価格、若しくは不動産鑑定額の50~60%を目安に借入れ額が設定されておりましたが、日本の不動産も担保に入れることで、借入れ額を増やすことができました。
また、西京銀行が取り扱っていなかったニューヨークの不動産への資金用途として、日本やハワイで所有する不動産を担保に出し、融資を受けることもできましたので、非常に使い勝手が良く、評判の良いローン商品でした。
しかし、2018年に日本の不動産業界、金融業界に大きな打撃となった静岡県地盤のスルガ銀行の不正融資問題を皮切りに、東証一部上場企業のTATERUが不正融資に加担したとされ、西京銀行にも不正融資の疑いがかけられました。
実際に西京銀行の行員による融資残高や年収の水増しが発覚し、ハワイを含めたアメリカ不動産の融資から手を引くことになりました。
金融機関全体で不動産に対する融資の規制が厳しくなったことも影響し、東京スター銀行もハワイの不動産融資を一時ストップすることとなり、2018年後半から2019年前半は日本の金融機関ではハワイ不動産への融資を受けることができず、日本人の購入者は、ハワイの現地銀行のみで借入れを行う必要がありました。
西京銀行とタッグを組んできた日本保証はハワイ不動産に対する融資の需要があることを知っておりましたので、西京銀行とハワイ不動産融資の再開を目指してきましたが、西京銀行側の準備がなかなか整わず、2019年春から韓国資本のSBJ銀行と手を組み、ハワイ不動産への融資を再開することとなりました。
SBJ銀行は東京港区に本店を構え、名古屋、大阪、福岡にも支店があります。
2019年7月には首都圏を地盤とする東京きらぼしフィナンシャルグループとも業務提携を行い、今後海外の金融商品を広く展開していくことを目指しています。
融資内容は西京銀行時代とほぼ同じ条件になり、金利は日本円建て一本の2.8%、借入れ可能額は売買価格、若しくは不動産鑑定額の50%が上限となります。
ただ、一つ条件となるのが、セカンドハウス、若しくは主たる住居、いわゆる自宅を対象とし、投資用不動産は融資対象にはできないという点になります。
日本保証はハワイの他に、テキサスやカリフォルニアでも融資を行ってきましたので、今後ハワイ不動産への融資が軌道に乗れば、アメリカ本土へも事業を広げていく予定のようです。
利用者 | 日本国内に居住する個人の方
借入れ時の年齢が満20歳以上65歳以下で、最終返済時の年齢が満80歳未満の方 |
資金用途 | ハワイ不動産の購入資金
*本人、若しくは家族が利用する物件資金の購入 *事業性資金は除く |
借入可能額 | 1,000万円以上2億円以内(10万円単位 / 円建て) |
借入期間 | 1年以上35年以内 |
金利 | 年2.8%(変動金利・保証料含む) |
手数料 | 事務取扱い手数料(税込み):融資額の2.16%
繰り上げ返済手数料(不課税):5年未満 / 繰り上げ返済元本の2.0% 5年以降 / 20,000円 |
保証会社 | 株式会社日本保証 |
SBJ銀行の事前審査と申込み方法について

ハワイ不動産の購入ローン(SBJ銀行)
2018年は不動産への不適切融資が社会問題となりましたので、一時的にハワイへの融資も自粛モードになりましたが、SBJ銀行にてハワイ不動産への融資が再開しましたので、やはり金利を含めた条件面は圧倒的にハワイの現地銀行よりも優位性が高いため、融資を用いてハワイ不動産の購入を検討している場合は、現時点ではSBJ銀行を利用することがお勧めとなります。
融資の利用方法はSBJ銀行でもハワイの現地銀行でもほぼ同様になりますが、まずは事前審査を行い、その承認後に本審査を行うことになります。
事前審査と本審査に必要な書類は下記の通りになります。
■事前審査
- 借入申込書兼保証委託申込書
- 申込者及び連帯保証人の本人確認書類
- 金融資産一覧表
■本申込み
- 借入申込書兼保証委託申込書
- 団体生命保険加入申込書兼告知書(損害保険ひまわり生命保険)
- 家族家系図
- 売買契約書、物件関係資料
- 源泉徴収票
- 住民税所得課税証明書
- 住民税納税証明書
- 納税証明書その1、その2
- 確定申告書(3期分)
- 収支内訳書
- 固定資産税(過去3年分)
- 借入金返済明細書(借入がある場合のみ)
- 住民票
- 印鑑証明書
- 日本国内所有物件の登記簿謄本
SBJ銀行では原則日本人の個人を対象として融資を行っておりますが、日本法人での借入れや2億円以上の融資も個別相談で請け負っておりますので、まだ融資を始めたばかりということもあり柔軟に対応してもらえます。
尚、ハワイの不動産は販売開始から平均15日で成約になってしまい、人気のある物件ですと即日複数件のオファーが入り、販売価格以上の金額にて売買されることもよくある上、価格が高ければ高いほど現金にて購入される方が多くおりますので、オファーの提出前に少なくとも事前審査を通しておくと、売買手続きがスムーズに進みます。