ハワイは限られた狭い土地でありながら、所狭しと多くのコンドミニアムが乱立しています。
最近ではさらにコンドミニアムの建設が進んでおり、ワイキキやアラモアナエリアだけではなく、カカアコエリアにも多くのコンドミニアムがあります。
このページでは、ハワイに長らく住み、ハワイの不動産に現役で携わる筆者だからこそ知る本当にお勧めできるハワイのコンドミニアムをランキング形式で紹介します。
また、ハワイのコンドミニアム の購入フローをどこよりもわかりやすく解説します。
このページでわかること
- ハワイのコンドミニアムの定義について
- ハワイのコンドミニアムの購入フロー
- 専門家がおすすめするハワイのコンドミニアム15選
ハワイのコンドミニアムの定義とは?
コンドミニアムは日本で言うマンションになりますが、一般にハワイでコンドミニアムと言いますと、「ストレートコンドミニアム」と「ホテルコンドミニアム」の2種類に分かれます。
ストレートコンドミニアムはまさに日本のマンションそのものです。
日本でもAirbnbのような民泊の規制が厳しくなっておりますが、ハワイも同様にセキュリティ性とプライバシー性の問題から昨今では180日以上の賃貸でないと、第三者に貸しに出すことができないというコンドミニアムが大半になってきました。
一方、ホテルコンドミニアムとはホテル機能がついた分譲型のコンドミニアムになりまして、所有者は自宅やセカンドハウスとしても利用可能ですし、一般の宿泊者に対し一泊単位で貸しに出すこともできますので、投資用としても保有される方がおります。
日本にはまだあまり馴染みがない不動産形態ですが、京都のフォーシーズンズ京都や北海道のパークハイアットニセコ、また近年では沖縄にも何軒かホテルコンドミニアムが開発されております。
ハワイのコンドミニアムの購入フロー
ではこのコンドミニアムの購入手続きを見ていきましょう。
いくつか日本の不動産の購入とは違う手続きがありますが、大まかな流れは日本の手続きと同様になります。
購入フロー
- 希望条件を決め、不動産会社に物件情報の提供、内覧の依頼
- 気に入った物件があったら、書面にて購入の意思表示(オファー)の提示
- 売主がオファー内容に合意したら、売買契約締結
条件の変更があれば売主からカウンターオファーが提示 - 売主と条件面で合意に達したらエスクロー口座が開設
*エスクローとは不動産会社と一緒に売買取引を進める第三者機関になります。
手付金などの売買代金は直接買主から売主へ支払われるのではなく、買主はエスクロー会社が指定する口座へ海外送金することになります。
また、登記に必要な権利証の作成、登記手続きもこのエスクロー会社が行いますので、売買代金の支払いが完了しているのに所有権が移転されない、所有権の移転が完了したのに売買代金が入金されないなどのトラブルに巻き込まれるリスクがなく、日本よりも安全性の高い売買手続きとなります。 - 手付金の送金
*売買価格にもよりますが、$10,000~$50,000ほどの支払いが契約締結から7日以内に必要になります。
手付金を含む売買代金は全てエスクロー会社の指定口座への入金となり、日本からでも銀行を通して海外送金が可能です。 - 各種書類の確認
・家具
・備品リスト
*特にホテルコンドミニアムの場合は家具や食器類が売買価格に含まれていることが一般的であるため、どの家具が引き渡されるか書面にて確認を行います。・売主開示情報書類の確認
*対象住戸に火事や水漏れのトラブルがなかったか、近隣に建築計画があり、眺望に影響がないかなど、売主が知りうる事実を買主へ伝える書類になります。・タイトルレポートの確認
*日本でいう登記謄本になりますが、エスクロー会社が発行するタイトルレポートという書類を確認の上、契約書の売主の名前とタイトルレポート上の名前に相違がないか確認します。
また、抵当権の有無も合わせて確認します。・レンタル契約書類の確認
*ホテルコンドミニアムの場合、約80%ほどの所有者がホテルとしてレンタルに出し、運用をしておりますので、そのレンタルの内容をレンタル契約書にて確認します。
コンドミニアムでも同様で賃貸に出したままの売買の場合は、賃料や契約期間、賃借人の内容を書面にて確認します。・コンドミニアム書類の確認
*管理規約や総会議事録、竣工図、管理の財務諸表など管理会社から発行される書類を総称してコンドミニアム書類と呼びます。
細かい内容になる上、全て英語になりますが、売買手続きには交付が必要になります。・資金証明書の提出
*現金での購入の場合は、売主に売買価格以上の金融資産を保有している旨、銀行の残高証明書などの提出が必要になる場合があります。 - 室内点検の実施(ホームインスペクション)
*日本でも最近少しずつ売買の際に室内の設備点検を行うことが増えてきましたが、専門の検査員立ち会いの元、主要設備に不具合がないか確認を行います。
何か問題があった場合は、売主へ補修依頼、若しくは著しい欠陥がある場合は、売買契約を白紙解約することも可能です。 - ローンの本申込み(ローンを利用する場合)
- 中間金の送金
*売買価格によりますが、$50,000~$100,000ほどの支払いが室内点検から7日以内を目途に必要になります。 - 白蟻検査
*ハワイは温暖な気候であることから白蟻の被害が多くございます。
そのため、専門の検査員のもと、引渡しの2週間前を目安に点検を行います。 - 公証手続き
*契約書や各種書類の受領証などは全てメールやタブレット端末上にて署名が可能な電子署名が主流になりますが、権利証の署名は日本であればアメリカ大使館や地方公証役場にて公証人の面前にて自筆サインを行う必要があります。
ハワイであればエスクロー会社の担当者が公証の権限を持っている方が多いので、ハワイ、若しくは日本どちらかにて必須となる手続きです。 - ファイナルウォークスルー
*物件の最終確認です。
室内点検で見つかった補修箇所が全て直っているか、他に目視で気になる部分がないか、家具や備品類は全て整っているかチェックを行います。 - 残代金の送金(ローンの場合は融資実行)
*手付金と中間金の差額となる残代金と購入に必要な登記費用を合わせてエスクロー会社へ送金します。
登記には2営業日必要となりますので、余裕を持って登記予定日の7日前には送金することが推奨されます。 - 登記完了と鍵の引渡し
*権利証などの登記に必要な書類、売買代金の受理がエスクロー会社で確認できたらいよいよ登記完了です。
現金での購入の場合は、契約締結から30~45日ほど、ローンの場合は60日ほどで登記を迎えることになります。
購入手続きで日本と異なる代表的な点はエスクロー会社を用いることもそうですが、購入時の必要費用は売買価格のおおよそ1~1.8%ほどと日本と比べ少ないことも異なる点になります。
日本は現金での購入であっても売買価格の4~5%ほどの購入費用が必要になりますが、アメリカの不動産売買では買主は不動産会社へ支払う仲介手数料は不要で、売主が売買価格の6%を仲介手数料として不動産会社へ支払うことが一般的となります。
これは、アメリカの不動産は少しずつ価格が上昇することが理由に挙げられ、その価格上昇分で仲介手数料を賄うというアメリカ独自の商慣習から来ております。
そのため、購入時にはエスクロー会社への手数料や室内点検費用、登記費用のみ支払いが必要になります。
一方、売却時には売買価格の7~7.8%ほどの売却費用がかかりますので、注意が必要です。
専門家がおすすめするハワイのコンドミニアム15選
では、コンドミニアムを購入する上でお勧めのエリアはどこになるのでしょうか。
ずばり今再開発の真っ只中である「カカアコエリア」です。
カカアコは最近日本でもウォールアートやおしゃれなカフェ、レストランが増えたことから知名度が上がってきましたが、もともとは工場が立ち並ぶエリアで夜は治安が悪いエリアでした。
しかし、ワイキキに開発できる土地がなくなり、アラモアナエリアも開発が進んでいることから街づくりの中心がワイキキから少しずつ西に移り、現在はこのカカアコエリアで多くのコンドミニアムの開発が計画されております。
代表的な物件は、アメリカの大手不動産ディベロッパーのハワードヒューズ社が手掛ける「ワードビレッジ」です。
今後10年ほどで15棟ほどの高層コンドミニアムの建設が予定されております。
既にワードビレッジ内で3棟のコンドミニアムが竣工を迎え、オーガニックスーパーマーケットで有名なホールフーズや著名レストランもワードビレッジにてオープンしております。
また、ワードビレッジ以外でもコンドミニアムの建設が多数予定されており、アラモアナショッピングセンターへ徒歩圏のエリアでありながら、価格も$700,000ほどから購入できる物件もあるなど、便利なロケーションで、尚且つ新築ですので、共用施設も充実し、室内設備も最新のものが入っているため、コンドミニアムの購入を検討するのであれば一番お勧めのエリアとなります。
2025年~2027年頃にはモノレールの開通も予定しており、ホノルル空港(ダニエル・K・イノウエ空港)へも15分ほどで往来ができるようになります。
では、そんなカカアコエリアも含め、ハワイの厳選コンドミニアムをランキング形式で発表します!
狭いハワイでも数多くあるコンドミニアムの中でハワイに長らく住み、ハワイの不動産に現役で携わる筆者だからこそ知る本当にお勧めできるハワイのコンドミニアム15選を紹介します!
第15位:ウォーターマーク
ワイキキとアラモアナエリアの中間に位置するコンドミニアムです。
敷地内に植栽が多く、低層階でも緑越しにきれいなオーシャンビューを望める物件になります。
お部屋は全室2 Bedroom以上の間取りで、ロケーションが良いことから、長期滞在のレンタルや現地在住の日本人にも人気の高い物件になります。
第14位:ワイホヌア
カカアコエリアでは比較的築年数の浅い2015年築のコンドミニアムです。
ロケーションや築年数のわりにリーズナブルな価格設定であったため、リセールマーケットとなった今でも人気の高い物件です。
共用施設や室内設備も充実しており、アラモアナショッピングセンターへは5分ほどの立地になります。
第13位:カハラレジデンス
カハラでは珍しいコンドミニアムになります。
借地権の物件で借地期間が迫っておりますので、これから購入するには勇気がいる物件ですが、カハラホテルの隣りのオーシャンフロントに位置する絶好のロケーションになります。
ワイキキやカカアコエリアとは違う落ち着いたリゾートライフを満喫できるコンドミニアムです。
第12位:ワイキキビーチタワー
ワイキキビーチの目の前に佇むホテルコンドミニアムになります。
築年数は30年ほど経過しておりますが、昨年共用施設がリノベーションされ、ホテルレンタルへ加入する部屋はフルリノベーションが行われましたので、最新の設備が整っております。
全室オーシャンビューで住戸によっては、ダイヤモンドヘッドもバルコニーから望める眺望となります。
第11位:アエオ
ワードビレッジの第3弾のコンドミニアムです。
全米に展開されるオーガニックのスーパーマーケットであるホールフーズが1階にあることで販売時に注目されました。
Studio(ワンルーム)から間取りが用意されており、投資用として購入した日本人の方も多くいらっしゃいます。
第10位:ダイヤモンドヘッドアパートメント
ゴールドコーストエリアのオーシャンフロントに佇むコンドミニアムになります。
管理組合が建物を所有し、各部屋の所有者は管理組合から株として居住権を得るという日本では馴染みのないCOOPという不動産形態で、所有後一定期間は賃貸に出せない、購入時に管理組合との面談があるなど、日本人の方では購入の難易度が高いコンドミニアムになります。
ゴールドコーストエリアでは最もグレードの高いコンドミニアムとして販売に出てくると即日成約に至る希少性の高い物件です。
第9位:リッツカールトン・レジデンス・ワイキキビーチ
2016年にタワー1が完成し、2018年にタワー2が完成した2棟のタワーからなる総戸数550戸のホテルコンドミニアムになります。
全室オーシャンビューが確保され、目の前に広がる公園越しにきれいに海を見渡せるロケーションになります。
いくつかレストランが建物内にありますが、日本を代表する江戸前鮨の最高峰の名店で、予約困難で有名な『すし匠』がテナントとして入っております。
第8位:ワンアラモアナ
分譲当時に一日で即日完売し、話題になったコンドミニアムになります。
アラモアナショッピングセンター直結のコンドミニアムになり、そのロケーションの良さが一番の特徴になります。
共用施設も大変充実しており、ハワイでも珍しいゴルフシミュレーションは予約待ちの大人気です。
第7位:ホクア
パークレーンの誕生前はオアフ島ナンバー1のコンドミニアムとの呼び声が高かったカカアコエリアを代表するコンドミニアムです。
パークレーン、ワンアラモアナと同じハワイの老舗ディベロッパーが手掛けた物件で、全室オーシャンビューが確保されております。
ワードビレッジの隣りに位置していることからもロケーション抜群のコンドミニアムです。
第6位:シンフォニー
カカアコエリアにある2017年築のコンドミニアムになります。
若干海からは離れるものの、オーシャンビューを確保しており、価格がリーズナブルであるわりに共用施設が広く、室内のグレードが高かったため、竣工当時は大変注目を集めた物件になります。
1階にはカフェやイタリアンレストランの他、高級スポーツカーのディーラーも入っており、ラグジュアリーなコンドミニアムです。
第5位:ワイエア
ワードビレッジの第1弾プロジェクト、パークレーンと並ぶ最高級ラグジュアリーコンドミニアムになります。
低層のヴィラと高層棟に分かれており、ヴィラは3階建ての部屋もあり、二世帯や大家族でも滞在可能でコンドミニアムと一戸建ての良い部分をそれぞれとった贅沢な造りになっております。
全室天井高は3m、オーシャンビューになり、建物内にあるラウンジでは朝食サービスやコーヒーも提供しております。
ペントハウスは30億円以上の価格になります。
第4位:コロニーサーフ
ワイキキの東側、ゴールドコーストエリアを代表するコンドミニアムになります。
オーシャンフロントの希少性の高い立地になり、ビーチへは徒歩30秒の距離になります。
海側の部屋はまるで船に乗っているような一面に海が広がる眺望になり、夜にはワイキキの夜景を見渡すことができます。
東側の部屋も右手を見るとオーシャンビュー、左手を見るとダイヤモンドヘッドとこれぞハワイ、という眺望を室内から楽しめます。
バルコニーはありませんが、ワイドスパンの窓が両側に広く開きますので、ハワイの心地よい風を感じることができる玄人向けのコンドミニアムになります。
第3位:トランプタワー・ワイキキ
トランプタワー・ワイキキは、2009年に25年振りのホテルコンドミニアムとしてオープンしたワイキキを代表する物件になります。
2015年から2019年まで5年続けてフォーブストラベルアワードで5スターを取り、旅行サイトでも一番高い評価を得ております。
普段仕事の忙しい日本人の方であっても不在時はホテルレンタルとして一般の宿泊者に貸しに出すことができ、5スターということもあり、高稼働・高収益で投資用としても大変人気があります。
第2位:アナハ
ワードビレッジの第2弾のプロジェクトになります。
7階に位置し、床がクリアガラスで、下が透けているプールが特徴のラグジュアリーコンドミニアムです。
ワードビレッジ最大級の共用施設があり、オアフ島で唯一ビーチバレーコートがあるコンドミニアムになります。
分譲価格が想定より安かったわりにグレードが高く、日本人の所有者も多く住んでおります。
一階にもファインダイニングのレストランが入っており、ランチタイム、ディナータイムともに人気があります。
第1位:パークレーン・アラモアナ
2017年に誕生し、現在ハワイで最もグレードが高いと評判のアラモアナショッピングセンター直結の低層コンドミニアムになります。
アラモアナショッピングセンターの敷地内のロケーションでありながら、植栽が700本以上あり、リゾート感を感じることができるのが一番の特徴です。
共用施設も大変充実しており、フィットネスルームの他、ヨガルーム、シアタールーム、パーティールームと一通りの施設は整っております。
また、一階にあるスーパーマーケットとも提携しておりますので、電話一本でお部屋まで食材などをデリバリーすることも可能です。
ほぼ全てのお部屋が天井高3m、平均40㎡あるバルコニーにはバーベキューグリルも完備されており、オーシャンビューを楽しみながら至極のリゾートライフを楽しめます。
敷地内には世界中から集められた数百種類のアートもあり、中には5,000万円以上する高価なものもあります。