バンコクのマンション市場とは?タイ移住や賃貸物件、生活費、不動産投資に至るまでわかりやすく解説!

タイ王国(以下タイ)は日本から飛行機で約6時間、時差は2時間とアクセスが良好で、数あるアジア諸国の中でも高い人気を誇る国です。

首都バンコクは近代的な高層ビルが立ち並び、巨大なショッピングモール、ワールドクラスのラグジュアリーホテルが点在し「東南アジアのハブ」として世界中から注目が集まる国際都市でもあります。

日本よりも物価が安く年間を通して半袖半ズボンで過ごせるほど温暖な気候は日本人の移住先としても人気です。

日タイ両国は600年にわたる交流の歴史を持ち、伝統的に友好関係を維持しています。

現在、タイに進出している日系企業数は5444社、在留邦人は7万2754人にも及びます。

このようにタイは日本人とって移住、投資先として優しい環境です。

そこで今回はタイの首都バンコクのマンション市場について、タイ移住や賃貸物件、生活費、不動産投資に至るまでわかりやすく解説します。

タイの基本情報

国名 タイ王国(Kingdom of Thailand)
面積 51万4000平方キロメートル(日本の約1.4倍)
人口 6891万人
首都 バンコク
言語 タイ語
通貨 バーツ(Baht)
宗教 仏教94%、イスラム教5%
元首 マハ-・ワチラロンコン・プラワチラクラーオチャオユーフア国王陛下(ラーマ10世王)
His Majesty King Maha Vajiralongkorn Phra Vajiraklaochaoyuhua, The Kingdom of Thailand
首相 プラユット・ジャンオーチャー
Mr. Prayut Chan-o-cha
主要産業 農業は就業者の約40%弱を占めるが、GDPでは12%にとどまる。
一方、製造業の就業者は約15%だが、GDPの約34%、輸出額の90%弱を占める。
GDP 4872億ドル(2018年)
1人当たりGDP 7187ドル(2018年)
経済成長率 4.1%(2018年)
為替レート 1ドル=約32.3バーツ

タイは東南アジアに位置する立憲君主制国家です。

国土は、インドシナ半島中央部とマレー半島北部を占めています。

南はマレーシア、東はカンボジア、北はラオス、西はミャンマーと国境を接しています。

日本との関係は長年の両国の皇室・王室間の親密な関係を基礎に、政治、経済、文化など幅広い面で緊密な緊密な関係を築いてます。

1980年代後半以降、日本企業は円高を背景に積極的にタイに進出し、タイの経済成長に貢献しました。

その後、1997年に顕在化した通貨経済危機に関し、日本は大規模な資金的・人的協力を実施しました。

下記は日本からタイへの直接投資の件数と金額です。

件数 金額(バーツ)
2014年 417件 1819億3200万バーツ
2015年 451件 1489億6400万バーツ
2016年 296件 808億1100万バーツ
2017年 270件 918億100万バーツ
2018年 315件 936億7500万バーツ

日本はタイにとって外国直接投資額のうち約37%を占める最大の投資元です。

また、2007年、日タイ経済連携協定(通称:JTEPA)の発効により、両国の経済関係はより緊密になっています。

なお、現在、タイに進出している日系企業は5444社を数えます。

タイ移住するためのメリット

経済発展と共に物価が上昇しているタイですが、それでもまだ日本と比較すると物価が安く、住みやすい国です。

最近はタイ移住を目指す人も増えています。

それではタイ移住には、どのようなメリットがあるのでしょうか?

下記は主なタイ移住のメリットです。

  1. 物価が安い
  2. 日本からアクセスが良い
  3. 公共交通機関が発達している
  4. 居住環境が良い

詳しい内容を順番に紹介します。

物価が安い

タイの物価は日本の1/3〜1/5程度です。

日本円で換算すると1バーツ=約3円が大まかなレートです。

つまりタイのお店で1000バーツの商品があれば、3倍すれば日本円でおおよそいくらかわかります。

下記はタイ在住の日本人の1ヶ月の生活費です。

項目 費用
住居(3LDKのコンドミニアム) 8万円〜10万円
食費 6万円〜8万円
通信費(インターネット、携帯電話など) 5000円〜1万円
水道光熱費 5000円〜8000円
交通費(BTS、MRT、ARL、タクシーなど) 5000円〜1万円
合計 15万5000円〜20万8000円

今回、ご紹介した事例はバンコクの日本人街とも呼ばれる「スクンビット」に住み、食事に関しても現地の飲食店ではなく日本の食材が揃うスーパーや外資系レストランを使うことを想定しています。

タイでは自炊より三食とも外食で済ますことが一般的であるためマンションのキッチンは狭く設計されています。

Exif_JPEG_PICTURE

もし日本と同じようにタイで自炊する場合、日本食材が売られているフジスーパーを使うことが多くなります。

しかし、輸入品であるので日本よりも2倍〜3倍は高いです。

  • お米(日本産・コシヒカリ2kg:400〜600バーツ(約1360円〜2040円)
  • お米(タイ産・あきたこまち2kg:160バーツ(640円)
  • だし入り味噌(日本産・1kg:100〜130バーツ(340円〜442円)
  • 豆腐(タイ産・1丁):10〜20バーツ(約34〜68円)
  • 納豆(日本産・3パック・冷凍):90〜120バーツ(約306円〜408円)
  • 納豆(タイ産・3パック・冷蔵):45バーツ(153円)
  • ほうれん草(タイ産・3束):40〜60バーツ(136円〜204円)
  • トマト(タイ産・2個):30〜50バーツ(102円〜170円)
  • 卵(タイ産・10個入り・生食可):90バーツ(306円)
  • バナナ(タイ産・2本):20バーツ(68円)
  • ティッシュペーパー(タイ産・5箱):200〜230バーツ(680円〜782円)
  • トイレットペーパー(タイ産・3枚重ね24ロール):250バーツ(850円)
  • 飲用水(タイ産・1リットル):13〜25バーツ(44円〜85円)
  • 豚コマ切れ(タイ産・1kg):330バーツ(1122円)
  • 牛コマ切れ(タイ産・1kg):530バーツ(1802円)
  • 鶏ささみ肉(タイ産・1kg):105バーツ(357円)
  • 生鮭(1kg):約670バーツ(2278円)
  • 刺身盛り(3種):約140バーツ(476円)
  • オムツ(タイ製・Mサイズ・パンツタイプ58枚入り):280〜300バーツ(952円〜1020円)
  • 粉ミルク(タイ製・海外製):300〜800バーツ(1020円〜2,720円)
  • インスタントカップラーメン(日本製):65〜120バーツ(221円〜408円)
  • インスタント袋ラーメン(日本製・5袋入り):150〜300バーツ(510円〜1,020円)
  • カレー・シチュールー(日本製・8〜10皿用):65〜170バーツ(221円〜578円)

現地の飲食店で済ませれば200円〜300円でお腹いっぱいに食べることができます。

日系のスーパー、外資のレストラン、現地の飲食店などを上手に使い分けることが食費を安く抑えるためには重要です。

タイでの生活は、食費に関して少し高くなってしまいますが、それ以外は基本的に日本よりも遥かに安いです。

居住地も日本人が多く暮らすスクンビットにこだわらなければ、5万円〜6万円で十分にキレイで日本よりも広い部屋に住むことができます。

また、通信費や交通費に関しては日本の1/2〜1/3くらいを想定すれば大丈夫です。

日本からアクセスが良い

日本からタイまでは、成田国際空港、羽田空港、関西国際空港、中部国際空港(名古屋)、広島空港、福岡空港、新千歳空港(北海道)、那覇空港(沖縄)の合計8空港からスワンナプーム国際空港もしくはドンムアン空港(ともにバンコク)までの直行便を運航中です。

所要時間は約6時間なのでとてもアクセスが良いです。

タイ航空の経営破綻や新型コロナウィルスの影響で、今後の運航に関しては不確かな部分が多いですが、日本とタイを結ぶ路線はどの航空会社も重要な位置付けにあります。

タイ国際航空

  • 羽田空港=スワンナプーム空港(毎日2便)
  • 成田空港=スワンナプーム空港(毎日3便)
  • 関西国際空港=スワンナプーム空港(毎日2便)
  • 中部国際空港=スワンナプーム空港(月火金土日2便 水木1便)
  • 福岡空港=スワンナプーム空港(毎日1便)
  • 新千歳空港=スワンナプーム空港(毎日1便)

日本航空(JAL)

  • 羽田空港=スワンナプーム空港(毎日2便)
  • 成田空港=スワンナプーム空港(毎日2便)
  • 関西国際空港=スワンナプーム空港(毎日1便)
  • 中部国際空港=スワンナプーム空港(毎日1便)

全日空(ANA)

  • 羽田空港=スワンナプーム空港(毎日2便)
  • 成田空港=スワンナプーム空港(毎日2便)

タイ・エアアジアX

  • 成田空港=ドンムアン空港(毎日2便)
  • 関西国際空港=ドンムアン空港(毎日2便)
  • 新千歳空港=ドンムアン空港(毎日1便)
  • 福岡空港= ドンムアン空港(月木日1便)

スクート

  • 成田空港=ドンムアン空港(毎日1便)
  • 関西国際空港=ドンムアン空港(毎日1便)

ピーチ

  • 那覇空港=スワンナプーム空港(毎日1便)

タイ・ライオンエア

  • 成田空港=ドンムアン空港(毎日1便)
  • 中部国際空港=ドンムアン空港(月水木金日1便)
  • 関西国際空港=ドンムアン空港(月火木土日1便)
  • 福岡空港=ドンムアン空港(毎日1便)

ノックエア

  • 広島空港=ドンムアン空港(水金日1便)

公共交通機関が発達している

バンコクは世界の中でも最も交通渋滞が激しい都市の一つです。

朝の通勤時間と重なる7時〜9時と、午後は15時ごろ、さらに17時〜18時の時間帯は交通渋滞のピークを迎えます。

特にスクンビット通り、シーロム通り、サトーン通り、サイアム周辺は渋滞が激しくなるので注意してください。

タイのタクシーは初乗り料金35バーツ(約120円)なので、安くて便利なのですが、渋滞にハマると大変です。

交通渋滞が心配な時間帯の移動は、バンコク市内を運行する高架鉄道スカイトレイン(BTS)と地下鉄(MRT)を利用しましょう。

運賃は共に16バーツ~(約55円~)です。

居住環境が良い

タイの不動産は地域によりますが、500万円台のマンション(コンドミニアム)から上は1億円を超える物件まであります。

タイで外国人は土地を買うことはできませんのでマンションを購入します。

どの物件も日本で同じ価格で購入するものより豪華な仕様・設備が整っています。

賃貸物件の場合でも、バンコクの中心部で8万円〜10万円が住むことができます。

家具や家電、プール、ジム、ロビーにはコンシェルジュがデフォルトで付いています。

郊外のマンションであれば同じようなサービスが付いて5万円ほどで住むことができます。

このようにタイでは日本より圧倒的には優雅な生活を送ることができます。

タイ移住するための方法

日本からタイに移住するためにはビザが必要です。

ちなみにですが、観光なら30日間までビザなしで滞在することができます。

また、イミグレーションにて30日間まで延長もできます。

しかし、それ以上の滞在となるとビザの申請が必要です。

下記は主なビザの種類です。

  • 観光ビザ
  • 学生ビザ
  • 就労ビザ
  • 年金ビザ
  • リタイアメントビザ

移住を含める長期滞在の場合、学生ビザ、就労ビザ、リタイアメントビザなどが候補です。

学生ビザの場合、タイの学校に通学している期間は有効です。

また、就労ビザはタイ国内にある企業に申請を出してもらうことで取得可能です。

しかし、いずれも長期滞在のためには何度も延長申請を行わなければならず面倒なことも多いです。

そこでお勧めなのが、「リタイアメントビザ」です。

年齢が少し限定されてしまうのですが、50歳以上の方で日本からの年金受給額が月額6万5000バーツ(約26万円)または銀行預金残高が80万バーツ(約320万円)あることを条件に長期滞在のビザを取得することができます。

バンコクの賃貸物件

タイで賃貸物件を探す場合、日本人が経営する不動産会社が多数ありますので、問い合わせすることが一番早く入居までたどり着くことができます。

現地の不動産会社に依頼した方が地元の有力な情報などが入りやすいので有利なこともありますが、日本とタイとでは商習慣が全く異なりますので、日本人が経営する不動産会社に依頼した方が安心です。

また、契約書の締結など語学が壁になり思うように進まないこともあります。

このような観点からも日本人の方がストレスが少ないです。

もしその不動産会社が気に入らない場合、タイで日本人が経営する不動産会社はたくさんあるのでご安心してください。

タイでは日本人の駐在員が急激に増えたことに伴い、日本人向けの賃貸物件も多くあります。

周辺環境なども含めて確認しておく必要があります。

計画予定中の交通網やショッピングモールなどの情報もチェックしておきましょう。

不動産投資としてのバンコク

経済発展が著しく、日本人の移住先としても人気のタイですが、不動産投資先としては少し慎重に考える必要があります。

2019年のバンコクのマンション市場には、総供給量62万3381戸のうち、実際に成約に至ったのは52万5223戸です。

成約率は84.3%で、2018年の85.8%から低下しています。

また、2019年の新築マンションの販売戸数は3万9919戸でした。

過去5年間の新築マンションの平均販売戸数は5万8000戸なので、2019年に販売された新築マンションの数は31.2%も減少しています。

減少の背景には、不動産投資家の購買力の低下と銀行や各国政府による規制があります。

タイ国内では、銀行のより厳格な信用管理が実施されるようになったことで、現地の人々が不動産を購入できなくなっています。

さらに中国政府は国外への送金を禁止しています。

これらの要因により、2019年のマンションを購入する流動性が低下し、市場は大幅に減速しました。

日本人を含む外国人投資家の購買力は、新型コロナウィルスの影響により、2020年はさらに減少することが予想されます。

まとめ

ここまでタイの首都バンコクのマンション市場について、タイ移住や賃貸物件、生活費、不動産投資を含めてわかりやすく解説しました。

バンコクは日本人の移住先として住みやすい場所であることは間違いありません。

物価や家賃などが安いので、日本と比べて豊かな生活を送ることができます。

しかし、生活する場所や食事などの支出を考えないと、むしろ日本にいた頃よりも多くお金を使うことになります。

また、不動産投資先として注目を集めるタイですが、2019年以降、非常に厳しい市場になっています。

今後のタイ経済の成長を予想しながら、しっかりと見極める必要があります。