ハワイ不動産投資の「利回り」についてわかりやすく解説!専門家が考えるメリットや今後の動向とは?

安定したインカムゲインを期待できる「ハワイ不動産」は、海外不動産投資の中でもメジャーな投資先として、投資家からの人気も高いです。

また、これから不動産投資を検討されている方の中には、ハワイ不動産に興味を持っている人も多いと思います。

そこで気になるのが、「ハワイ不動産の利回り」はどうなっているのかということです。

実際にどれくらい儲かるのか判断できないと投資に踏み出せない方がほとんどのはずです。

そこで今回はハワイ不動産の利回りについて、実際の物件を参考にしながらわかりやすく解説します。

理想の不動産投資に少しでもお役に立てたらと思います。

収益不動産の利回りの考え方

ハワイ不動産の利回りについて解説する前に、まず「利回り」とは何か理解する必要があります。

利回りとは、運用資金に対して得られた利益を1年あたりの平均に直した割合のことです。

また、利回りには、「表面利回り」と「実質利回り」の2種類があります。

サラリーマンでも始めやすい投資の一つに、都心部の築年数の浅いワンルームマンションがありますが、一般的に表面利回りは5〜6%、実質利回りは3〜4%です。

表面利回りとは?

表面利回りとは、管理費や税金などの経費を含めずに計算した利回りのことで、物件の購入価格に対して、どの程度の年間収支を得られるかの指標として用いられます。

別名グロス利回りとも呼ばれています。

表面利回り(グロス利回り) = 年間賃料 ÷ 物件の購入価格 × 100

表面利回りは、計算方法が簡単なので不動産会社が作成するチラシや広告、ウェブサイトによく掲載されている数値です。

しかし、物件を維持するための管理費や固定資産税が含まれていないので、あくまで表面的な数値となりますので注意してください。

実質利回りとは?

実質利回りとは、表面利回りに経費などを反映した利回りのことで、管理費や固定資産税、火災保険料、地震保険料など、不動産を維持するために必要なランニングコストを考慮した指標です。

別名ネット利回りとも呼ばれています。

実質利回り(ネット利回り) = (年間賃料 – 年間ランニングコスト) ÷ 物件の購入価格 × 100

物件によっては、総戸数が少ないため管理費が高い物件や築年数が古く修繕積立金が高く設定されている物件などがあります。

そのため重要なのは、表面利回りよりも実質利回りをしっかり確認することです。

実質利回りが何パーセントになるのか計算した上で、物件を購入してください。

利回りの計算方法

例えば、物件価格3000万円、月額賃料15万円(年間180万円)、管理費や固定資産税などの年間ランニングコストが50万円があるとします。

物件価格:3000万円

月間賃料:15万円(年間180万円)

年間ランニングコスト:50万円

このの場合、表面利回りは6%です。

180万円(年間賃料) ÷ 3000万円 × 100 = 6%

実質利回りは4.33%です。

(80万円(年間賃料) – 50万円(年間ランニングコスト)) ÷ 3000万円 × 100 = 4.33%

このように表面利回りと実質利回りには、1.7%近くも差が生じることになります。

ハワイ不動産の利回りについて

それでは利回りについて理解して頂けたところで、ハワイ不動産について見ていきましょう。

今回はハワイの人気物件の「トランプ・インターナショナル・ホテル・アンド・タワー」と「イリカイマリーナ」を実例に解説します。

トランプ・インターナショナル・ホテル・アンド・タワー

まず解説するのは、オアフ島唯一の五つ星ホテル「トランプ・インターナショナル・ホテル・アンド・タワー(以下トランプ)」です。

トランプは、アメリカ大統領のドナルド・トランプ氏が1971年から2017年にかけて会長兼社長を務めた不動産会社トランプ・オーガナイゼーションが運営しています。

日本では、まだ馴染みが薄いですが、トランプは日本のマンションとは異なり、建物内にフロント設備があり、購入した所有者は一泊単位でホテルとして運用することができます。

このような不動産形態を「ホテルコンドミニアム」と言います。

日本の収益不動産とは異なり、ホテルコンドミニアムには1ヶ月間の固定賃料はなく、収益は毎月のレンタルの状況によって変動します。

そのためゴールデンウィークやお盆休み、年末年始などのピークシーズンは高収益を期待することができます。

トランプで最も収益性の高い部屋はオーシャンビューの約50㎡のStudio(ワンルーム)タイプです。

販売価格は$1,000,000(約1.1億円)です。

下記は2018年のトランプのレンタル実績です。

レンタル収入 $42,147.25
管理費 ▲$10,361.28
固定資産税 ▲$10,990.79
概算電気代 ▲$960.00
火災保険料 ▲$400.00
手取り合計額 $19,435.18

こちらのデータを参考にしながら表面利回りと実質利回りを計算します。

表面利回りは、販売価格$1,000,000に対して、レンタル収入が$42,147.25ですので、4.21%です。

$42,147.25(レンタル収入) ÷ $1,000,000(販売価格) × 100 = 4.21%

日本の収益不動産は表面利回り5〜6%を目安とするので少し低い印象を持たれるかもしれません。

しかし、ハワイのワイキキと同じように東京の一等地が集まる港区、中央区、千代田区の都心3区の不動産も表面利回り3〜4%なので、トランプの表面利回りは許容範囲内と考えることができます。

続いて、実質利回りは、レンタル収入から管理費や固定資産税など諸費用を控除したあとの金額$19,345.18を販売価格$1,000,000で割戻しますので1.93%となります。

$19,435.18(手取り合計額) ÷ $1,000,000(販売価格) × 100 = 1.93%

日本の収益不動産と異なり、ホテルコンドミニアムはホテル機能が付くためフロントスタッフや清掃係など人件費を要するため管理費が高いです。

また、固定資産税も日本とは比較にならないほど高額なので、日本以上に表面利回りと実質利回りの乖離が大きいです。

イリカイマリーナ

次に紹介するイリカイマリーナは、ワイキキとアラモアナエリアの間に位置する人気の物件です。

オーシャンフロントに位置する イリカイマリーナは1968年築のコンドミニアム(マンション)です。

山側と海側の2種類の部屋があります。

海側は、目の前にヨットハーバーが広がり、毎週金曜日には近くのヒルトン・ハワイアン・ビレッジから上がる花火をバルコニーから見ることができるため人気です。

また、高層階は目の前を遮るものがなく、一面にハワイの美しい海が広がります。

海側の部屋は階数にもよりますが、販売価格は$650,000前後(約7,000万円)です。

イリカイマリーナは、コンドミニアムなので、トランプのようなホテル機能はなく、日本と同じように賃貸管理会社を選定し、1ヶ月以上の期間でレンタルに出すことができます。

下記は2018年のイリカイマリーナのレンタル実績です。

レンタル収入 $44,465.49
管理費 ▲$7,908.48
固定資産税 ▲$8,273.28
委託管理費 ▲$13,339.65 (賃料の30%)
火災保険料 ▲$500.00
手取り合計額 $14,444.08  

イリカイマリーナは約500万円ほどのレンタル収入を見込むことができます。

トランプと比べて販売価格がリーズナブルで築年数も一定期間経過しているので表面利回りは6.84%も期待できます。

$44,465.49(レンタル収入) ÷ $650,000(販売価格) × 100 = 6.84%

イリカイマリーナの管理費や固定資産税は、トランプと比べると少額ですが、それでも日本の不動産と比較するとかなり高額です。

また、賃貸管理会社に賃貸契約から管理運営まで委託すると賃料の約30%を委託管理費として支払う必要があります。

そのため実質利回りは2.22%です。

実質利回り = $14,444.08(手取り合計額) ÷ $650,000(販売価格) × 100

このようにイリカイマリーナはトランプよりも高収益を期待できます。

ハワイ不動産のメリットとは?

ここまでトランプとイリカイマリーナの2つの物件の利回りについて解説しました。

ハワイ全体では表面利回りは7〜8%で頭打ちになっています。

実質利回りも2%ほどが一般的な数値です。

ハワイは東京の一等地と同じように、そもそも物件価格が高く、管理費や固定資産税、維持費に関しては日本以上なので、利回りの数値に物足りなさを感じる方もいるかもしれません。

しかし、ハワイにお住いの方で英語も堪能であれば、アメリカの賃貸マーケットは個人間での契約も頻繁に行われるので、この手続きを自分でやることで賃貸管理会社に支払う約30%のフィーは不要です。

日本在住の方は、日米のビジネスや文化の違いや、時差で緊急対応が難しいことから賃貸管理会社に委託することが基本です。

日本人が対応してくれる管理会社も複数社ありますので、ご安心くださいませ。

それでは、日本と比較しても管理費や固定資産税が高く、利回りにも物足りなさを感じてしまうハワイ不動産を購入するメリットは何なのでしょうか?

日本人のハワイ不動産に投資している金額を確認しがら解説します。

日本人のハワイ不動産の投資規模

下記は日本人のハワイ不動産の取引件数と取引金額に関するデータです。

年度 国名 取引順位 取引件数 取引金額
2013年 日本 第2位 249件 1億8900万ドル
2014年 日本 第1位 291件 2億7800万ドル
2015年 日本 第1位 308件 2億3300万ドル
2016年 日本 第1位 581件 7億5300万ドル
2017年 日本 第1位 438件 5億7800万ドル
2018年 日本 第1位 610件 7億4600万ドル

ハワイ不動産の売買件数と取引金額を見ると、2014年以降は日本人が第1位になっています。

また、2016年以降は日本人の投資が爆発的に増え、他の諸外国による購入を圧倒する売買件数と取引金額を記録しています。

2018年は、売買件数610件、取引金額800億円以上ですので、日本人の売買が一日平均で2件、金額は2億円以上のペースで成立しています。

多額のジャパンマネーがハワイ不動産に投資されていることがわかります。

ちなみにですが、取引金額800億円は、港区、中央区、千代田区の都心3区の1億円以上のマンションの売買総額に匹敵します。

このことからも日本人がハワイ不動産に多額の投資を行なっていることがわかります。

2013年までハワイ不動産に最も投資していたのはカナダ人です。

2014年以降もカナダ人のハワイ不動産の売買は多く、現在まで日本に次ぐ第2位です。

しかし、歴史的に投資の多いカナダですら2018年の取引件数169件、取引金額2億ドルです。

日本人の投資は取引件数、取引金額ともに4倍近くもカナダ人よりも大きいです。

日本人のハワイに対するイメージとは?

日本人は他の外国人と比べて、突出してハワイ不動産の投資が大きいのは、なぜでしょうか?

この答えは、冒頭の議題である「ハワイ不動産のメリット」にも大きく関係します。

多くの日本人がハワイ不動産に投資する理由は、日本人にとってハワイは永遠のリゾートだからです。

かつて商店街のくじ引きの一等賞がハワイ旅行の時代があったほどです。

今でも旅行代理店がハワイ旅行に注力し、航空会社にとってホノルル便はドル箱路線と呼ばれていることを考えると、日本人のハワイに対する憧れは変わっていません。

もし少し深掘りして考えると、ハワイは日本人には下記のメリットがあります。

  1. 湿気が少なく一年を通して温暖な気候である。
  2. 日本からハワイまでのフライトは約6時間30分〜7時間で遠すぎない距離にある。
  3. ワイキキ周辺のレストランやホテルは日本語のメニューが用意され、日本語を話すスタッフも多数いる。
  4. 海などの自然が美しいだけではなく、ショッピングも楽しめる環境がある。

他にもハワイのメリットは多いと思いますが、ハワイ不動産を購入者の多くも最初は旅行でハワイを訪れて、ハワイの魅力に惹かれ、不動産の購入を決意することがほとんどです。

そのため利回り以上の価値をハワイに見出しています。

リゾートライフを夢見てハワイにセカンドハウスを購入する方が多いです。

ドル建ての資産としてのハワイ不動産

ハワイは不動産価値が下がらないと言われるほど人気のエリアです。

実際にリーマンショック時は数カ月で景気後退を脱却し、今日まで一貫して右肩上がりに不動産価格が上昇しています。

このような安定したマーケットが好感し、多くの投資家の間では、ドル建ての資産を持つという意味でもハワイ不動産は人気です。

今回の新型コロナウィルスも一時的には不動産の流動性は鈍化することが考えれます。

例えば、旅行者に短期で貸し出すことを前提としているホテルコンドミニアムは影響を受ける可能性があります。

仮にアメリカで長期間に渡る渡航制限、経済活動の制限が設けられた場合、ホテルコンドミニアムは大打撃を受けることになります。

しかし、影響は一過性のものと考えることが妥当です。

旅行者の減少に伴い2020年はホテルコンドミニアムの収益が下がることは確実ですが、2021年以降も下がり続けるとまでは断言できません。

一方で、郊外や地元の実需としてのニーズが高い物件は、金利低下に伴い借り入れ環境が改善するので、現地の自宅購入の動きが活発になることが予測されます。

また、長期的に見れば、アラモアナ・カカアコエリア、ハワイカイ、そしてモノレール開通が待たれる西側エリアの流動性は新型コロナウィルスの影響があっても上がることが考えられます。

まとめ

ここまでハワイ不動産の「利回り」について、実例と共にメリットや今後の動向に至るまで解説しました。

下記はホノルル不動産協会が開示している1987年から2016年までの一戸建て(青線)とコンドミニアム(赤線)の平均売買価格の推移です。

1991年バブル崩壊の影響で売買価格が一時的に下がっていますが、その後、一進一退を続けながら、2002年以降はリーマンショックの影響もほぼ受けることなく、安定した右肩上がりの成長を続けています。

今後も新型コロナウィルスの影響で一時的な後退は考えらますが、長期的には価格上昇が見込まれます。

また、一般的に日本では、不動産の売却活動に約3ヶ月ほどの時間を費やします。

しかし、ハワイ不動産の場合、成約までの日数は平均15日間です。

ハワイは不動産の流動性が世界的に見ても、非常に早いマーケットです。

このトレンドは今後も変わることはないでしょう。

ハワイは限られた小さな土地にあり、供給以上に需要の方が多いので、今後も根強いハワイ人気は続きます。