フラット35を悪用した不正問題とは?不正の原因についても解説

住宅金融支援機構が提供する長期固定の住宅ローン「フラット35」がマンション投資に不正に使用されていたことが発覚しました。

フラット35を悪用した不正問題は、2019年8月30日現在で、機構が把握している113件に加えて、朝日新聞社の取材により別に30件超あることが判明しています。

今回の問題は、不動産会社が「自己資金なしで不動産投資ができる」と勧誘して中古マンションを割高な価格で販売し、多額の融資を引き出していたことが原因とされています。

そこで今回は、フラット35の不正問題がどのようなものなのか、そしてなぜこのような問題が起きたのか解説したいと思います。

このページでわかること

  • フラット35について
  • フラット35の不正問題について
  • フラット35を悪用した不正の原因について

フラット35とは?

フラット35とは、持ち家の購入を促進させるために、住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して提供する最長35年の全期間固定金利住宅ローンです。

フラット35の場合、固定金利であるため、資金受取時に返済終了までの借入金利と返済額が確定します。

固定金利 変動金利
全期間固定金利型 変動金利型 固定金利期間選択型
特徴

借入時に返済終了までの借入金利が確定するタイプ

金融情勢の変化に伴い、返済の途中でも借入金利が変動するタイプ

「当初5年間0.5%」など一定期間、固定金利が適用されるタイプ

メリット
  • 借入時に借入期間全体の返済額が確定できる。
  • 借入後に市場金利が上昇しても返済額は増加しない。
  • 借入後に市場金利が低下すると返済額が減少する。
  • 固定金利期間中は返済額が確定できる。
  • 固定金利期間終了後に市場金利が低下すると返済額が減少する。
デメリット
  • 借入後に市場金利が低下しても返済額は減少しない。
  • 借入後に市場金利が上昇すると返済額が増加する。
  • 借入時に将来の返済額が確定しないので返済計画が立てにくい。
  • 借入後に市場金利が急上昇した場合、未払利息が発生する場合がある。
  • 固定金利期間終了後に市場金利が上昇すると返済額が増加する。
  • 借入時に固定金利期間終了後の返済額が確定しないので返済計画が立てにくい。

返済中に市場金利が上昇し、その時点のフラット35の借入金利が上昇した場合でも、資金受取時に確定した借入金利で返済を継続できるので安心です。

しかし、返済中に市場金利が低下し、その時点のフラット35の借入金利が低下した場合でも、資金受取時に確定した借入金利で返済が続くことになります。

ちなみですが、フラット35は持ち家の購入を促進させることを目的として住宅金融支援機構が主体となっているため比較的審査が緩いと言われています。

フラット35の場合、年収の10倍まででローンを組むことができます。

例えば、年収800万円の人がフラット35でローンを組めば、最大8,000万円まで融資を受けることができます。

フラット35を悪用した不正問題とは?

今回、発覚したフラット35を悪用した不正は、賃貸収入を得ることを目的としたマンション投資にフラット35が不正に利用されていました。

フラット35の本来の目的は、持ち家の購入を促進させることにあり、そのために最長35年の全期間固定金利住宅ローンを組むことができます。

不正の多くは、居住用と偽ることでフラット35で借入して、通称「なんちゃって」と呼ばれています。

この行為は融資契約違反であり、立派な犯罪です。

発覚すれば一括返済を迫れるとてもリスキーな行為です。

フラット35不正問題の原因とは?

フラット35を悪用した不正の原因は、仕組みの穴を突いた儲け話にあります。

不動産会社が収入の少ない若い会社員を「自己資金なしで不動産投資ができる」と家賃収入を約束して言葉巧みに誘い、中古マンションを販売していました。

その際に、不動産会社が購入者と口裏を合わせて目的を偽り、フラット35で多額の融資を受け取っていました。

この不正は、SNS上で小遣い稼ぎの誘いがあったり、職場に営業電話がかかってきたりなどに加えて、恋人になった男性に投資を促された事例も発覚しています。

2018年の秋頃に、この不正問題が浮上して、現在では、機構が把握している113件に加えて、朝日新聞社の取材により別に30件超あることがわかっています。

金融機関が低金利をPRして融資する中で、それを逆手に取って不正な不動産投資に手を出すケースが急増しています。